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2019.10.17
コラム

2021年新卒採用の動向について<ベンチャー・中小企業>

こんにちは。HRトリガーの笹木です。

 

昨日(2019年10月16日)の日経新聞朝刊の一面に【大卒内定9年ぶり減 来春、本社調査銀行・証券2桁減、景気に不透明感】という記事がありました。

 

ここ数年、企業の採用担当者の皆さんは、採用の売り手市場(学生有利)に悩まされていましたので、ようやく企業有利の採用になると楽観視できそうな記事の見出しではありますが、果たして本当に楽観視できるのでしょうか。

 

今回のコラムは、そのあたりのお話を解説していきます。

新聞記事の内容について

まずは、記事の内容をざっくりと解釈すると、19採用の入社実数と20採用の内定者数の比較が書かれています。

 

19年度に入社した実数132,469人に対して、20採用の内定数は138,245人を比べると、0.5%減少しているというデータになります。

 

またその詳細として、技術革新の波に直面する金融業界が主立って採用数を減少させている他、採用の量を追わずにITなどのスキルを重視した質の採用をする企業があり、その反面、人材派遣やドラッグストアなどの小売業、通信業では採用数は増加させているというものです。

 

この記事を読んで私が感じたのは、確かに10月の内定式を過ぎて、大手企業はほぼ採用を21年採用にシフトしている時期ではなりますが、中小企業や採用に苦戦している業種では継続的に採用活動を行っている実態がある為、この内定数はこれからも伸びるであろうということです。

記事にあったデータはあくまでも昨年の採用実数と途中経過の内定数での比較なので、これが全てではないということを理解しておいて損はないということです。

 

また、この記事や記事の基になっているデータを細かく見てみると、採用数が減少した金融業を除くと、内定者数は1.1%増加していると書いてあります。

 

つまり、先にも記載した中小企業や採用に苦戦する業界では一層採用が激化していて、依然として売り手市場が続く可能性は十分にあると読み取れます。

 

ではその状況の中で、どのように採用活動を行えばいいのでしょうか。

ベンチャー・中小企業が採用を成功させるには

買い手市場や売り手市場に関係なく、昨今の採用でよく言われていることは、応募者が二極化しているということです。

 

これは、内定を複数獲得できる学生と、内定を獲得できない学生が極端に分かれるということです。

 

要するに、企業が欲しいと思う学生はどの業種であっても近しいということです。

 

特に2021年採用では、金融業界も含めて質を求めた厳選採用になると記事にもあることから、就活に意欲的でスキル(例:コミュニケーション力が高い等)がありそうな学生へ、より一層内定が集中することは目に見えています。

 

その中で、ベンチャー・中小企業が採用を成功させるために、必要な要素は、3つあると私は考えています。

 

まず1つ目は、「他社に埋もれずに目立つ為の【会社のブランディングを強化する】」

 

ただ広告やイベントを利用するのではなく、そもそも会社の差別化ポイントがどこにあるか、どんな魅力があるのかを学生に伝えられない限り、自社の情報は埋もれてしまいます。

 

2つ目は、「説明会と面接の質を高める」

 

説明会や面接ではどうしても学生を“選ぶ”という目線になりがちですが、選ぶだけではなく“志望度を上げる”ということも考えて行う必要があります。

 

それをすることができれば、選考辞退は例年と比べて減少していくでしょう。

 

そして3つ目は、「内定後に定期的なフォローを行う」

 

学生の不安を解消できるフォローができれば、承諾率も入社後の定着率も必ず上がってきます。

 

総じて言えるのは、採用に関わる人たちが、どれだけ親身になって学生と接することができるのかということです。

 

AIなどのテクノロジーの進歩が加速していますが、やはり企業の採用活動において、“人の力”は必要不可欠だということではないでしょうか。

 

株式会社HRトリガー
取締役
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